中古車の価格相場を考える時に、国内の季節要因は皆さんご存じかと思います。
つまり
「3月は企業の決算や、新生活に向けて車が必要になるから、その仕入れとして2月は買取相場が高い」
等の事です。
同様に、年末に買取相場が下がってしまう傾向にあるのは
「年末に向けて既にお休みモードなので、積極的に取引が行われない」
という、働く人間の習慣も関係しています。
嘘みたいなホントで、12月は株式や為替市場もそういう『休戦状態』になり、取引量の低下と共にあまり激しい値動きが無くなります。
あとは、中古車の輸出に関しては年間の輸入可能台数というのが定められた国もあるそうで、例えば11月中にその上限台数を使い切ってしまえば、その年の取引は終了となる為に12月は暇になる・・・という側面もある模様。
(むしろ、12月に休む為に11月中に使い切っているとも言えます。)
このような季節ごとの中古車価格の相場の上昇、下落傾向は確かに存在しており、車好きの方には周知の事実でしょう。
しかし、外国為替相場が中古車価格に関係しているというのは、どうでしょうか。
これは中古車の海外輸出が非常に多い為です。
中古車市場の車の8割はオークションを介していると言われており、その中には当然海外のバイヤーが存在します。
日本国内と世界の市場規模を考えれば当然ですが、中古車の海外需要は価格に多大な影響を与えます。
そして、一般的な輸出と同じく、円安ならばその価格は上昇し、円高なら下降します。
近年は車両価格自体が上昇しているので、それに伴って中古車価格も上昇している側面もありますし、コロナ禍による半導体の供給不足で車の生産台数が追い付いていない時期もあったりなど、様々な要因によって変動するので、完全に一致するものでは無い物の、中古車価格は為替相場の影響を受けるのは確かです。

上図はドル/円相場と、国内流通の中古車価格のグラフです。
まず国内流通であっても上記の通り、中古車のほとんどは業者オークションを介していて、それを海外勢が円安によって割安と見て、多く買い付ける程に落札相場は上がりますから、国内の販売業者の仕入れ値と販売価格も上がります。
ここには当然、円安による車両生産に掛かるコストの上昇なども含まれるでしょう。
また、そもそも国内の人口は減る一方に対し、アジア、アフリカを中心に人口が増えた分だけ海外需要は増える一方です。
「ドルはアメリカの通貨でしょ?アメリカ以外の国への輸出に影響は与えないのでは?」
と思われる方もいるかも知れませんが、それは誤解で日本円に対して世界の多くの通貨にドル円は関係します。
例えば昔から日本車を多く輸入してきたニュージーランドの通貨NZドルと円の関係は、クロスレートと呼ばれ、世界の基軸通貨であるアメリカドルでの換算を相対的に評価して決めます。
つまり、NZドル/ドルとドル/円を比べて算出するのです。
簡単な話、仮にNZドル/ドルが一定のままなら、ドル円が円安になった分だけ、NZドル/円も円安になるというわけです。
ちなみに金(ゴールド)相場も同様で『1グラム15000円』という価格は、実際にはドルから円に変換されています。
ですから、仮にゴールドそのものの相場が動いていなくても、ドル/円が上昇すれば、日本国内のゴールドの価格もそれだけ上昇するということです。
ドル/円の為替市場に関しては、我々の生活の様々な所と密接している要素なので、とりあえず現在のおおよその価格は把握しておいて損は無いでしょう。