ハイブリッド・ディーゼル・EV(電気自動車)のリセールバリューグラフ

2025年5月21日

さて、前回『ガソリン車のリセールバリューは新車から5年の方が値落ちが緩やかで、5年から10年の方が早く落ちる』と述べました。

10年落ち・年数とリセールバリューの推移【何年乗り換えが得?】 | 車中泊・車比較サイト〜ねるくる〜


つまり、年数の経過に対するコストは高年式の方が得で、古くなる程、急速に価値を失っていくという事です。
(ただし更に古くなれば、価格その物がゼロに近づいて行く為、値落ちは下げ止まるとは思います。)

その理由は主に輸出需要にあるとしましたが、では輸出の需要があまり無い車ではどうなるのかを見ていきましょう。

というのも、前回挙げたグラフはガソリンモデルで輸出需要がある物でした。

ガソリンモデルで高年式の物は特に世界中で需要が高く、各国の輸入ルールは千差万別とはいえ、一つの目安が(日本車輸入の中心国が)5年落ちまでに制限する国が多い為、新車から5年まで高いリセールバリューを維持する車種が多いです。

そのガソリン車に比べて、海外需要が減るハイブリッドやディーゼル、電気自動車(EV)はどのような曲線を描くのか、グラフで見ていきましょう。

ハイブリッドのリセールグラフ


まずはハイブリッド車から。
スズキ・クロスビー(マイルドハイブリッド)の1年ごとに約1万キロ走行した場合のリセールバリューのグラフです。※目安として捉えて下さい。

前回は10年落ちまでのデータでしたが、この車は登場から7年なのでそこまでのみ。
採用した理由は、未だフルモデルチェンジを行っていないからです。

フルモデルチェンジは大きくリセールバリューを損なうビッグイベントですので、それが無いという事は、純粋な価値の低下を可視化し易いのです。



グラフを見ると、まず1年目は例に漏れず大きく低下しており、これはプレミアが付く車種以外はほぼ必ず起きるイベントです。
また、スタートは販売価格で1年落ち以降は買取価格というのも大きな要因です。

そして、その後についてはほぼ一定の割合でリセールバリューが低下しています。
若干、5年落ち辺りから低下スピードが上がっているようにも見えますが、これは誤差の範囲なのか、上記の通り、輸出需要の更なる低下なのかは分かりません。


これを見る限り、やはりハイブリッド車にはガソリン車のような5年落ちまで高いリセールを保つ『ボーナス期間』は無いようです。

蛇足ですが、このマイルドハイブリッドというのは燃費性能に5~10%程しか影響を与えず、航続距離も当然あまり伸びませんし、加速力への貢献も個人的には実感は出来ませんでした。

価格には当然転嫁されているわけで、ガソリン車より割高な分のメリットをユーザーとしては感じづらいという感想です。

にもかかわらず、その半端なシステムを採用せざるを得ないのは『CAFE規制』という環境負荷低減を目的とした、企業全体に課された燃費数値目標を達成する為の苦肉の策なのです。

しかしながら、毒にも薬にもならないモーターを積んだせいで、ガソリン車のような輸出需要は望めなくなり、リセールバリューと購買意欲を削がれてしまうのは個人的にはもったいない気持ちがあります。

ディーゼルのリセールグラフ


続いては三菱・デリカD5(ディーゼル)のリセールバリューのグラフを見ていきましょう。

グラフの推移を見ていくと、1年落ちで下落するもその後、持ち直してあとはゆっくりと下降していっています。
6年と7年の間にビッグマイナーチェンジが行われている為、ここで大きく値を落としています。

しかし、ガソリン車に見られたような3~4年落ち辺りの輸出特需の期間も無いからか、マイチェンを除けば、特にグラフ後半の5~10年の間も急速にリセールを失うことは無いように見えます。

つまり、ディーゼル車もハイブリッド同様にほぼ一定のペースで下降線を描いているわけです。

ディーゼル車に関しては海外での需要もあるにはあるのですが、近年は欧州を中心として規制強化に乗り出しており、アジア圏でも同様の規制が広がりつつあり、各国で輸入禁止が増加している最中です。

ディーゼルは商用車やオフローダーなどパワーを要する車両にピッタリなだけに、本来は需要があるはずですが、世界基準の規制強化によってそれを阻んでしまう現象が起きているのです。
ユーザーは求めているが、国が認めないというパターン。


上記のマイルドハイブリッド同様、規制による影響は無視出来ない話であり、今後はガソリン車にも波及するかも知れませんね。

EV(電気自動車)のリセールグラフ


最後は電気自動車(EV)のリセールバリューを見てみましょう。
車種は日産・リーフ。

・・・。
思わず絶句。衝撃のリセールバリューですね。
1年落ちでいきなり半額以下になり、その後盛り返すことは当然なく、ほぼゼロに近い値まで落ちて下げ止まっています。

フルモデルチェンジは7年落ちと8年落ちの間ですが、7年落ち時点でゼロに近い数値なので、モデルチェンジの影響はもはや観測不可です。

厳密には電気自動車(EV)には政府等の補助金が豊富にある為、実際に新車で買った場合はグラフ程のリセール低下では無いです。

が、それにしても7年でほぼ価値がなくなり、10年では限りなくゼロに近い数値というのは、日本車全ての中で最低レベルのリセールバリューであることは間違いありません。

その理由は国内外問わずに需要が少ないからに他なりません。
中古EVも当然輸出は行われていますが、限られたニーズしか無い為、値は付かず・・・。

ただ、長期的にはEVの航続距離が改善され、インフラが整って市民権を得られていけば、今後はリセールバリューが向上していく可能性はあります。

ちなみにPHEVに関してはハイブリッド車とEVの間程度に収まるリセールバリューで、やはり残価率としては悪いです。



EVに関しては、リセールバリューが特別悪いのを逆手にとって、7年落ちで買って廃車になるまで乗るというのが得策。

リーフ含むEVは車格としては立派ですから、内外装共に高スペックの車を非常に安い価格で乗れるチャンスではあります。

特に近年は太陽光発電の売電価格も下がっている為、自宅に設備がある方には自家消費がマッチしているのでは。

もちろん経年劣化によるバッテリー性能(航続距離)の低下等を含めて、維持費と性能をよく吟味する必要はあるでしょう。



・・・以上、今回はガソリン車以外のエンジンのリセールバリューについて述べましたが、結論としてはハイブリッド車を中心に1年落ち以外、浮き沈み無く一定で下げる傾向が見えます。

ですから『1年落ちを買ってフルモデルチェンジをする前に売却』というのがセオリーなのでは。
また、比較すると特需の期間のあるガソリン車の方が高年式のリセールバリューは高い傾向にあると言えるでしょう。

ただ、冒頭で述べた通り1年落ちは販売価格と買取価格の差異があり、やや分かりづらいです。
そこで、次回は同一車種のガソリンモデルとハイブリッドモデルでどの位、リセールに差が出るのかを検証したいと思います。
1年落ち時点で両者に差があれば、中古で買いやすいのはどちらかというのも見えてくるでしょう。


ちなみに全てのガソリン車に高い海外需要があるわけでは無いです。
この辺りはまた今後記事にします。

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