車を売る際にディーラーよりも高額での買取を期待して、車買取業者を使う方も多いでしょう。
しかし、高額査定を引き出すのは難易度が高いです。
買取相場はブラックボックスで一般人には分からない為、あの手この手でより安く買い取ろうとしてきますので、限界高値で売却するには交渉力や相場観が必要になります。
例えばここに、100万円が買取相場の車があるとします。
訪れた店舗で、車買取業者に買いたたかれる実例や、きちんとした金額提示をしないパターンをロールプレイでみてみましょう。
買い叩かれる失敗例を学んで、その失敗を回避する立ち回りが出来れば、自然と高額査定が狙える車の売り方が見えてくるでしょう。
【ケース①】
客「1円でも高く…。」
買取「うーん、70万ですね。」
客「そうですか・・・帰ります。」
買取「うーん、今決めてくれるなら80万出しますよ!」
客「(もっと高い金額が適正な気もするなぁ)100万は無理ですか?」
買取「上司に確認してきます。…90万が限界みたいです!」
客「90万ならじゃあ…売ります。」
【解説】
実は10万損しています…。
最初に低く提示して、上がったかのように見せる作戦ですね。
落としどころのような気がしてつい契約してしまうわけです。
自分なりに交渉した結果、金額が上がったので満足感もあり、この客はまた来店するでしょう。
一番多くの方が経験しているケース。
【ケース②】
買取「ディーラーでの下取りはいくらでした?」
客「70万円と言われました。」
買取「うーん、うちも同じですかね。」
客「では帰ります。」
買取「今決めてくれるなら80万円いけますよ。」
客「いやぁ、それではちょっと…。」
買取「正直限界ですが、今欲しい車なので90万なら!」
客「結構上げてくれたし、それで!」
【解説】
ディーラーの不当に安い下取り価格が基準になってしまっているので、高くなったと勘違いしてしまうパターン。
全てではないもののディーラーの提示額は相場より遥かに低いことが多いですので、ディーラーを基準額にすること自体が誤りです。
これも多くの人が「ディーラーより高かった!」と満足して、また来店してしまいます。
【ケース③】
客「80万でした。」
買取「結構回られてます?」
客「はい、こちらで4店舗目です。」
買取「確かに80万が適正ですけど、即決なら90万ですね」
客「えっ、じゃあ90万で売ります!」
【解説】
他社と同じだからこれが相場なのであろうという勘違い。
確かにオークションに流して出品する上ではそれが適正価格だが、店舗で直接売る業者の仕入れ価格の適正価格は100万円なのでした…。
今回買取った最後の業者は直接売るつもりの業者だったので、一見高く提示しているように見えて、実は安く仕入れられたのでした。
【ケース④】
客「えっ、相場がわからないので。」
買取「今決めてもらえますか?」
客「いや、買取金額を出してもらえないとなんとも。」
買取「だから、希望の金額はいくらなんです?」
客「えっ、相場がわからないので。」
買取「売るつもりありますか?」
客「いや、だから買取金額を出してもらえないとなんとも。」
買取「即決する気がないなら金額は出せませんよ!」
客「えっ、せっかく来たし…。80万くらい?」
買取「80万で買いますよ!ディーラーより高いでしょう!?」
客「じゃあ、はい…。」
【解説】
金額の初手を出してこないパターンで、こちらの相場観の無さにつけこむケース。
有利に交渉を進めようと威圧するようにプレッシャーを掛けて来ます。
こういう業者に出くわしたら、途中であってもすぐにお断りしましょう。
【ケース⑤】
客「わかりません。比較したいので、まずは金額を出してください」
買取「今即決する気は無いということですか?」
客「はい、高いところに売りたいですから。」
買取「それだと大体の相場しかお伝えできませんね。我々も今決めて欲しくて頑張っているので。」
【解説】
他社と比較させない為「今決める可能性がないなら査定しない」というパターン。
比較させないという事は提示金額に自信が無いからで、一見不親切ですが、競って薄利で買い取る気が無いというスタンスですから仕方ないです。
私はこの手の業者を他業者と競りを行ってもらう為に一斉に自宅に呼んだ所、向こうからお断りされました。
【ケース⑥】
客「はい。もう5店舗ほど。」
買取「いくらが最高ですか?」
客「90万です。」
買取「いやぁ、さすがに勝てないですねー。」
客「じゃあ帰ります。」
買取「うちとしてもどうしても欲しい車なので、今決めてくれれば91万出します。」
客「(これで限界だよなぁ)わかりました。売ります。」
【解説】
他社の最高額を聞き出して1万円上乗せして終わるパターン。
客としてもこれ以上は無理か…と、疲労感もあり、終わりにしたくなって売却してしまうが、実はもっと高い価格が適正だったりするわけです。
【ケース⑦】
客「いえ、まだ。次の車の納車待ちが長引いていまして。」
買取「査定してみますね…70万ですね。」
客「そうですか。(ディーラーよりは少し高いな。)」
買取「時期が決まったらもっと頑張りますので、またお越し下さい。」
【解説】
査定はしているものの単に『買いたたく為の相場』を伝えているだけのケース。
今日この場で売る気が無いなら、本当の金額(限界の金額)は言えないわけです。
【ケース⑧】
客「100万円です。」
買取「うちでは80万円までですね。他はどうでしたか?」
客「実は他に6軒回って、どこも70~80万でした…」
買取「それが相場なんですよね…今うちで決めてくれればサービスで81万にしますよ。」
客「(自分の見立てが間違えか…ガックリ。)…じゃあ売ります・・・。」
【解説】
自社で売る場合、もしくはオークション『落札相場』は100万で合っているものの、これまで回った店舗は全て、オートオークションに出品する転売目的だった場合のパターン。
転売目的の『出品相場』は80万だったので、どこもそれらの金額で提示。
そして最後の業者も、自社で売らずオークションに出すので、その意味では本当に限界に近い額。
先にもこのケースはあったが、正しい相場観を持っていても、自社で売る業者が見つからないと、適正価格に届かないことはよくあります。
【ケース⑨】
客「いえ。まずは色々回ってみようかと。」
買取「うちが一番高いです。他に行くだけ無駄です。」
客「それは比較しないとわからないです。こちらではいくらですか?」
買取「他にも行くなら教えられませんね。」
客「100万円で売りたいんですけど。」
買取「それは無理だと思いますよ。」
客「では、いくらなんですか?」
買取「今日決めてくれるなら言いますよ。」
客「・・・もういいです。帰りますから鍵を返してください。」
買取「うちは買取ナンバーワンですから、うち以上の金額は出ませんよ。徹底的に話し合ってみませんか?」
客「(やばい・・)」
【解説】
軟禁しようとしてくる怖いケース。
「そんな事があるわけがない。」
と思う方はウェブ検索してみるといいです。
もはや、高額で契約出来たとしてもその後が不安で、まともな取引にならないので絶対にこういう業者には関わってはいけません。
・・・ということで9例を紹介しました。
読んで頂いた方はお分かりになるでしょうが、業者に買い叩かれない為の最も重要なことは
『買取相場を正確に把握すること』
これに尽きます。
そして、それを叶えるには
『オークション転売ではなく、自社で販売する業者を見つける』
ことが必須条件。
既述の通り、オートオークションに出品する業者では高い査定金額は出せません。
その上で
『打倒な希望金額を明確に伝える』
ことも必要で、受け身では業者が限界金額を提示してくるわけが無いのです。
それについてはまた違う記事でご説明したいと思います。
次の記事では今回の続きとして『高額査定を出す業者の見分け方』を書きたいと思います。
高額査定を出す車買取業者の見分け方【車の売り方】 | 車中泊・車比較サイト〜ねるくる〜
それはさておき、こういうやり取りを見て、一人で買取店に行く気になりますか?
結論
「そもそも、車買取の店舗に行かない方が良い」
と私は思っています。
信用出来る営業マンがいるならば、もちろんこの限りではありませんが、飛び込みで店舗に行くこと自体が相手のフィールドに入って車の鍵を預けての1対多数になりますし、相手のペースになりがちなので私は避けています。
自宅に呼ぶ方がまだ良い策でしょう。
とはいえ、1店舗ずつ出張査定に来てもらう方法は、正確な買取相場を知らないと不毛なやりとりや無駄な時間が多く掛かる、タイムパフォーマンスは悪い方法です。
また、上記の例でお分かりになる通り、買取業者は相見積もりされることを嫌うので、相場観が無いまま交渉をしてしまうと、気の弱い方や話すのが苦手な方は、丸め込まれてしまう可能性もあります。
私は業者と交渉をしない違う売却方法をお勧めしており、下記リンクで紹介していますので、宜しければご覧下さい。